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2006.05.17

社会問題の風刺作

積読戦線異状無しにもどる

タイトル:NHKにようこそ!1
原作:滝本竜彦
漫画:大岩ケンヂ
初出:2004/6/26
オススメ度:10段

あらすじ:
佐藤達広22歳、。1人暮らし、引きこもり歴4年。
大学を中退し、親からの仕送りも途絶える。

そんな彼がなんとか社会復帰を試みるも、その方法が代々木アニメーション学院に通っている友人・山崎薫との『エロゲー製作』だったり、そのための資料にロリコンの画像をかき集めたりと、間違ったベクトルに進む若さをコメディ調に描いている。

自分の姿を見ているようで痛々しく思えてくる漫画。

感想:
「ロリコンは人間じゃない。ケダモノだ」
「だったらぼく達はロリキャラ(2D)を愛すればいいじゃないですか!」

なんてセリフが満載で、誰もが直面しうる社会問題を強烈に風刺し、思わず笑ってしまう……このまんがはブラックジョークにまみれています。

しかしテーマは重たくて、

合法ドラッグを極めると、とってもファンシーな冷蔵庫君やテレビ君がお喋りを始める。

高校生の頃に憧れていた綺麗な先輩は、今は社会に疲れて薬漬けで左手首にはリストカットの後が……。

それでもすらすらと読めてしまうのは、背景に萌え絵を配したり、コメディ調にキャラクターを描いたりと最後に必ず笑えるからかと。

 

昨今、『反省すべきはフリーターやニートなどの待ち組み』などと発言した自民党の議員さんがいましたよね。……猪口邦子内閣府特命担当大臣ですか……にぜひ読んで欲しいものです。

彼女はあまりにも引きこもりを知らなさ過ぎる。

彼女が言っている負け組が、過去就職活動に挑戦し負け、現在『どのように』生活をしているのかを。それを一括りにフリーター・ニートは反省すべきと言うのは矛盾しているし、現状をあまりにも理解していない。

ただし、彼女がこの作品をそのまま読んだら、ここに描かれている少年少女を『全』ととらえ、表現規制に躍起になって余計病んだ青少年たちを量産するような国を作ってしまうかもしれませんが。(彼女の政策について知ろうと思いましたがHPが見つかりませんでした)

問題なのは内面を見抜くことであり、外側で議論することではない……フリーター・ニートには個々の悩みがあるのですから。

 

……漫画の感想を書いているはずなのに、いつのまにか社会への不満に変わってました。

ぼくも末期かもしれないですねw
ちなみにぼくは、彼女流に言えば『負け組であり待ち組である』ので、まだ良しと誉められつつも反省すべしという矛盾が発生するわけです。

書評サイト
積読戦線異状無しにもどる

 

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