昔ばなしの新解釈として
タイトル:空想科学日本昔話読本
著者:柳田理科雄
出版社:扶桑社
初出:2006/4/30
あらすじ:
桃太郎はなぜ桃と一緒に切られなかったのか?
玉手箱の中身とは何だったのか!?
14.6光年離れた2人が、1年に1度会うためには。(七夕)……etc、etc。
『空想科学読本』でウルトラマンや仮面ライダーを科学的に検証した柳田理科雄が、今度は日本昔話を検証する!
感想:
昔ばなしを話しているとき、聞いているとき、その場面を思い浮かべることが多々あります。その度に思うのですけど、登場人物のなんとパワフルなことか。
竜に乗って空を飛んだり、亀に乗って海に潜ったり……。
ただ、常識を逸していることは何となく想像できるのですけど、具体的に検証できるほど僕は科学に詳しくないのです。
本書は、その疑問の答えの1つを明快に教えてくれる良作だと思いました。
科学的な解釈は元より、これだけの解釈をするための資料をよく集めたものだな、と。
それだけではなくて、
『竜宮城に釣竿を持ち込む無神経さ』
『かちかち山のウサギがタヌキを惨殺した動機を考える』
など、現代の考えとあわせて昔ばなしを解釈しているので、鋭いツッコミに笑いが絶えませんでした。
「昔ばなしは生きている」
これを読んで、1つの解釈を得ることが出来れば、更にそこから新しい昔ばなしが生まれるのかもしれません。
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